CineStyleを使うか否か

かの有名なTechnicolorがキヤノンのDSLRにぶち込むピクチャープロファイルとして2011年に発表した「CineStyle」。

かなりフラットなプロファイルで映像を記録する事により、ダイナミックレンジが2ストップほど広がると言われます。

日本語の詳しい記事がありましたので、こちらが参考になります。

フィルムをデジタル化するために提案されたLog方式にアイデアを得ていて、これを機に様々なDSLR人間がLogの存在を知る事になります。その後Log収録を目玉としたC300が出るなど、CineStyleの影響ともとれる動きがありました。

これを使えばAlexaなんていらないぜ!と言う事で沢山の人間が飛びついて使われ始めたCineStyleですが、使えば使うほどCineStyle特有の問題点が見えてきて、頭を痛めることに…

まず、キヤノンのDSLRは全てh.264での記録です。高いビットレートとはいえ圧縮されているので、それが原因で絵が劣化します。

特に個人的に問題なのが、諧調のバンディング現象。変化に乏しい被写体、例えば平坦な白い壁や青い空などを撮影すると、グラデーションの諧調が見えてしまいます。

そしてさらに、ISOが上がると変な縦方向の規則的なバンディングが現れます。高輝度側階調優先をONにして撮った時に出るものと似ています。条件が揃うとはっきり目立ってしまい、とにかく厄介です。

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長編をこのCineStyleで撮ってしまい、現在いかにして上記の問題をごまかせるかヒイヒイ状態です。泣 一つ前の記事のDark Energyで解決出来る事を祈るばかりです。

そんな感じで結構な問題児ですが、二度と使わないかと言われれば実はそうでもない。CineStyleからカラコレすると、絵の豊かさを表現しやすいかなと個人的には感じました。気のせいかなぁ…?

暗部のノイズが酷くなると言った評価が出ていますが、標準プロファイルで撮ってCineStyleに近づけた絵と、CineStyleで撮った絵を比べてみても特に変わりない様に思えます。逆に、標準プロファイルは黒の情報がつぶれてしまっています。

日本映画の淡い絵を表現したい場合はCineStyleを使ってカラコレを最小限にすると言った手法もアリではないでしょうか。

とまあ、全てはあくまでも個人的な感想です。好きだったら使う、こりゃひでーやと思ったら使わない、と言った感じで是非試してみて下さい。

下のリンクで登録を行うとCineStyleのピクチャープロファイルを入手出来ます。カメラへの転送にはEOS ユーティリティが必要ですので、ご留意下さい。

http://www.technicolor.com/en/hi/theatrical/visual-post-production/digital-printer-lights/cinestyle

Dark Energy for After Effects

更新がまた停滞してました、すみません。

DSLR映像が飛躍的に良くなるかもしれないプラグインが登場しました。

Act of Valor(邦題:ネイビーシールズ)と言うハリウッド映画はご存知でしょうか?

大作であるにもかかわらず、映画の80%が5Dと7Dで撮影されたと言うのです。我々貧乏人に希望の光を与えてくれると同時に、DSLR特有の画質問題をどう解決したのかと言う疑問が人々を混乱させました。

そんな中この映画のDPであるShane Hurlbutさんが、様々な疑問に対する答えを彼のサイトに掲載しました。その中で彼が明記したプラグインが、Cinnafilmが開発しているDark Energyという画質を補修するものです。

darkenergy

デジタル特有のノイズを消し、必要であればアナログフイルムの質感に変えてくれると言う夢の様な話。デモを見ると分かりますが、これはすごい。(YouTube版も張っておきますが、なるべく上のリンクからダウンロードする事をお薦めします)

その破格版であるAfter Effects用のプラグインが開発され、昨日から発売が開始されました。$399とかなりお手頃な値段です。ただ動作環境が結構シビアで、今の所の対応OSは64bitのWindows 7のみ。NVIDIAのCUDA 2に対応したグラフィックカードを搭載してないとダメみたいです。本家が4Kなどを処理出来るのに対して、プラグイン版は解像度が1080pまでとのこと。

体験版がこちらからダウンロード出来ます。Windows買っといて良かった…

長年の悩みであった汚いノイズ、そしてバンディング現象が改善されるかもしれません。いろいろ試した後、また記事にしたいと思います。