PHILIPS hue

ARRIが少し前に出したLEDを用いたフレネル型のライトがあります。カラーフィルタを使わずに本体内で色を変えられると言う夢の様な話!買いたいとは思ったものの、もちろん個人で買える値段であるはずも無く撃沈。

で、ネットで発見したのがこのhueと言う電球。どうやら今の所アップルストア限定で販売しているようで、200ドルで色を自在に操れるとか言う夢の様な話!これはちょっと映像制作に使えるんじゃないかと思ったので、テスト映像を作ってみました。

シャッタースピードの同期とか、緑が緑っぽくないとか、青が極端に暗くなるとか、いろいろ問題点はあります。でも、気をつければ普通に使える感じ。人手が足りない低予算の現場で、手元で照明の色を変えられちゃうのはかなり便利です。今のところ日本では販売してないみたいですが、それも時間の問題では無いでしょうか?

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Raw記録の利点と難点

blackmagic

Blackmagic Designが投入したシネマカメラ、徐々に人々の元に届いているようです。

最初にシネマカメラのセンサーサイズを聞いたときは「は?」でしたが、次第に増えて行く映像のデモを見れば見るほど、ダイナミックレンジの重要性が感じられる様になります。

さてこのダイナミックレンジはシネマカメラの13ストップという諧調表現から得られるものですが、さらにこのカメラの特徴の一つとして、12bitのRaw記録があります。一眼レフのRawをいじった事のある方にはピンと来ると思いますが、映像の世界でもARRIやREDのお高いカメラなんかで使われてます。それに近いものが30万円台で手に入るという事です。

でこのRaw記録の何が凄いか、このビデオをご覧下さい。

この中で説明されているキーポイントが、Available Dynamic Range(利用可能なダイナミックレンジ)です。

一色に付き4096段階の情報を有する12bitは、8bitの256段階を遥かに凌ぐものです。撮影時には失われたかの様に思われた白トビなどを、後からある程度復元する事が可能なのです。

まずこの画像をご覧下さい。

raw1

太陽光が橋桁を照らして、そこは白く飛んでしまっています。この画像の明度をただ単にそのまま下げてみると、下の様な大変使い物にならない絵になります。

raw2

ではこのRawファイルをAdobeのRaw Readerを使って露出を下げてみると…

raw3

おお!空の青は蘇り、橋桁のコンクリートの模様もしっかりと戻りました。そこからパラメータをいろいろといじくり回して影の部分もよく見える様にすると…

raw4

こんな具合で、色情報の復元にものすごく強いRaw。ビデオカメラやDSLR撮影では絶対にあり得なかった補正や表現が可能になります。

じゃあ手放しで万々歳かと言うと、やっぱりそうでもない。まずこのシネマカメラのRaw、1枚につき5MBと言うサイズになります。つまり1秒で120MB、1分の映像で約7GBと言う、とてつもないサイズになってしまうのです。もちろんそんな重さだから編集前の変換は必須、というかそもそもPremiereではDNGファイルの再生に対応していません。ストレージはがんがん増やさなければまずいし、毎度の変換には処理能力の速いマシンが欲しくなります。そう考えると10bitのProResやDNxHDの扱いやすさが光ってきます。

個人的にはRaw撮影は本気の映画作りに使い、急ぎの仕事やあまりダイナミックレンジが重要でないプロジェクトなどは、いままで通りの記録方式と言った感じで使い分けるのがベストかなと思います。