BMPCC

とんでもなくご無沙汰してます。なんと前回の投稿から1年経ってますね汗

GH4やらA7Sやら面白いカメラが沢山出てきて、元インディー王者のキヤノンは迷走して、なんだか楽しい2014年でした。

さて、昨夏にBlackmagicが開催した赤字覚悟の半額大セールにまんまと乗せられ購入してしまいました、Pocket Cinema Camera。その額約5万円。(現在は約10万円)

BMPCC_PRIME

絵は兄貴分のCinema Cameraに似たダイナミックレンジを持ち、1080pながら諧調豊かでシャープな映像を記録できます。基本ISOは800で、フレームレートは最高30p。

センサーサイズが1インチという事でワイド側に困るかと思いましたが、マイクロフォーサーズを採用しているので様々なアダプターに対応、Cマウントレンズなんかをつけちゃう事もできます。自分はWooden CameraのPLマウントアダプターとスーパー16レンズを使うなどして問題なく広い絵を撮れています。Metabonesが販売するPocket専用のSpeed Boosterを使う手もありますね。

欠点を並べてみます。

– 画面

BMPCCscreen

視野角の狭さは一級品です。しっかりとした判断には外付けモニターが必ず必要です。対応している出力はHDMIのみ、しかもマイクロ端子なのですぐにぐらつき、信号はよく途絶えます。ロック機構を導入しないと平常心が追いつきません。

– バッテリー

BMPCCbattery

交換できる点ではCinema Cameraより数段ましなのですが、とにかくすぐに電池切れにになってしまうので、予備を何本も携帯する事になります。Switronixのでっかいバッテリーがひとつあれば、問題なく1日を過ごす事は出来ます。D-Tapのケーブルなんかを使って、既存のVマウントやゴールドマウントバッテリーから簡単に電源を調達できました。

– SDカード

対応してるSDカードの種類がありえないほど少ない!基本はSanDisk Extreme Proの95MB/sでなければダメで、他社のカードではRAW記録はほぼ不可能です。所有しているADATAのカードでは、ProResもHQでコマ落ちが頻繁に起きるので、基本LTでの記録になってしまいます。記載されている速度では理論的には十分な速さのはずなのですが、どうもうまく行きません。安定性を求めるなら大人しくSanDiskを選びましょう。

ちなみに対応SDカードはここのサイトで詳しく検証されてます。お金ないしRAWはいらないけど確実にProRes HQで撮りたい場合非常に参考になります。

BMPCC-rigged

やっぱりこのカメラの強みは、何と言ってもその小ささだと思います。いろんなリグを付け足してもかさばる事はありません。三脚もちっちゃい奴で大丈夫なので気合いを入れずに運べるし、小規模な撮影はほとんどこっちで済ませてしまう様になりました。面倒くさがり御用達です。

Bカメ欲しいけどお金が無い!とか、10 bitコーデックで映像を撮影したいけどお金が無い!とか、高画質なゲリラ撮影を!という方にぴったしなカメラだと思います。

こちらがほぼBMPCCで撮影した作品(?)です。ハンバーガーのカット以外は全てBMPCC、レンズはキヤノンのスーパー16mm用で撮りました。おふざけも本気で撮れる時代ですね。

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ワンマン撮影とピント合わせ

カメラが簡単に買える今、何から何まで一人で用意する事がとにかく多くなりました。低予算の撮影ではまともにカメラアシスタントをつける事もできません。いろいろな事に注意を払いながら、更にピント合わせまで自分でしなきゃいけないというこのストレス地獄。そんなワンマンオペレーションが少しでも楽になるような設計のフォローフォーカスがいくつか出てきてます。

—へんてこフォローフォーカス—

Zacuto Z-Drive

従来のフォローフォーカスがカメラアシスタント必須の設計なのに対して、Z-Driveは一人で回す事を考えて作られています。自然な位置にホイールが来るので、操作が幾分か楽になるようです。オプションで装着できるまきぐそみたいな形のグリップで、操作が更に安定するそうです。その他にもいろいろなスタイルで撮影できる様子が上のビデオで紹介されています。

Edelklone FOCUSPLUS

毎度変なリグを世に送り出すEdelkloneの提案。こちらもZacutoとコンセプトは同じで、自然な位置からフォーカスを変えられるのが売りです。マーカーには可動の印が入っているのでペンで書き込む必要がありません(ワンマンオペレーションでそんな正確なマーキングが必要なのかは謎)

—ワイヤレスなフォローフォーカス—

Redrock Micro microRemote

インディーフィルムメイキングの老舗が比較的良心的価格で販売するワイヤレスシステム。Fingerwheelというアクセサリーを使えば、指元でフォーカスをコントロールできるようになります。

—まさかのオートフォーカス—

キヤノンが70Dに搭載したデュアルピクセルCMOSというテクノロジー。コントラストAFとは明らかに違う自然で滑らかな追従性が特徴です。

その機能が2014年にはシネマカメラのC100にも搭載されるという事らしく、もう簡単な現場ではフォローフォーカスを持ち歩く必要はなくなるかもしれません。

オートフォーカスに頼ったら終わりだと思っていたのですが、表現の幅を広げてくれるのであれば使わない手はありません。一人でステディカムを多用する撮影でのフォーカスの心配もなくなります。とにかくカメラを持って振り回す映画作りの原点に戻れるなら、こういうのを有効活用しちゃってもいいのかもしれませんね。

BMCCを長期間使ってみて

BMCC2

この夏長期に渡ってBlackmagic Cinema Cameraを使う機会があったので、とりあえず思ったことをざっと書いてみたいと思います。

ではまず良い点から-

RAW:とにかく情報の多さが素晴らしい。色温度も後から調節でき、若干白飛びした部分もResolveなどで3ストップまでは復旧可能です。

意外と持つ電池:消費電力はREDなどよりも格段に低い。Switronixの外部電池を装着してましたが、1日のプロダクションで電池が空になったことはありませんでした。こまめに消せるのであれば、そんなに電池を携帯する必要はなさそうです。

エラーが起きない:予期せぬエラーや強制終了は約2ヶ月間の撮影で一度も発生せず。意外な安定性でした。

さて、そして悪い点-

RAW:とにかく重い。1分で約7GBもの容量を消費します。保存用ハードディスクをどんどん買い足すか、ProResで撮影する事になります。RAIDを組んでいないハードディスクではリアルタイムでの再生は非常に困難です。

形:なんでこんな持ちにくい形にしたのか。

微妙に狭いセンサー:2.4倍のクロップセンサーなので絵が寄ってしまい、今までのノリでレンズを選べず慌てる事が幾度も。広角ショットが欲しければ10mm級の広いレンズを用意しておかねばなりません。

モアレ:いや一眼レフに比べれば100倍マシなんですがね。でも、やはり出ますモアレ。きめ細かい布や遠くの建物など、とにかく気をつけないと鮮やかな虹色がビビーンと出現します。

屋外での撮影時の画面の見づらさ:グレア液晶画面がドカーンと付いているので、付属のサンシェードごときでは太陽の明るさを避けることはできません。タッチスクリーンなので完全に覆ってしまうと今度は色温度やISOのコントロールができなくなります。ヒストグラムも無いので、見た目で合わせて後々確認した時の絶望感は半端ないです。EVFやモニターを用意することをお薦めします。

SDIでの出力時のlog強制表示:撮影ファイルがlogでも、撮影中の画面内をビデオガンマで表示することができて非常に便利なのですが、SDIで出力される映像はlogのみ。モニター側の色調節でなんとか頑張っても、カメラマンと監督が見ている映像は全く色味の違うものになってしまいます。

電池残量のわかりづらさ:100%、75%、50%、25%、10%の5段階というなんともアバウトな残量表示。2001年のiPodを思い起こしますね。

限られたSSDのチョイス:一コマ5メガバイト、とにかく高い転送能力を持ったSSDでなければすぐにエラーでコマ落ちが始まります。(コマ落ちが始まると画面中の赤いREC表示が点滅し、エラーが起きていることを教えてくれます)推奨SSDリストに載っているインテル製やSanDisk製の物は問題なく使えましたが、東芝製のでオーバーヒート。日本頑張れ。

記録スペース残量の無表記:あとどれくらいSSDの残量があるのか、教えてくれません。120GBのSSDで15分程度、240GBで30分程度の撮影が出来ます。プレイバック時に大体何分撮ったかは確認出来るので、それをメディア交換の目安にします。(追記:ファームウェアアップデートで対応済み)

ファイル削除及びフォーマット機能の未搭載:これは実際あったらあったで間違ってファイルを消してしまってあーーーっ!ってなっちゃうと思うので、まあ無くてもいいかなと思いました。ただDITがいない現場ではとにかくカメラマンがつらい思いをします。(追記:フォーマットに関してはファームウェアアップデートで対応済み)

思いついたのはこんなもんでしょうか?これが知りたいのに!など質問ありましたら出来る範囲でお答えしますね。

BMCCなんと値下げ

ほんっっっとうにご無沙汰しております。多忙で更新できず申し訳ありません。

結構びっくりな発表です。あの安いBlackmagic Cinema Cameraが、更に値引きをする事になりました。今まで日本では27万円ほどで買えていた物がなんと20万円ほどで買えるようになるのです。

blackmagic

実際確認したところ、既に日本の販売会社でも値引きが始まっています!

http://www.system5.jp/products/detail39574.html

BMCC発表時からずっと待たされ、しかも手に入って3ヶ月でこの話。10万円も損してものすごく複雑な気分ですが、これから買う事を検討していた方にとってはかなり素敵なニュースではないでしょうか?

可変NDフィルター付きマウントアダプター

ちょっと遅めのニュースですが。。

こういうのがあったら良いのになーってずっと思っていたのを具現化した、夢の様なものが出ました。

(前半は映像デモ、1:50あたりから説明あり)

フランジバックの短いマイクロフォーサーズやソニーのEマウントで従来のレンズを装着する場合はマウントアダプターを利用しますが、レンズと筐体の間に結構な距離の隙間が出来ます。その部分に可変NDフィルターを入れ込んでしまおうと言うアイデア商品です。

FS100などは高感度が売りですが、外の撮影などでは絞ってシャッタースピードをものすごく上げなければいけないなど、結構苦労します。このアダプターがあれば、余計なNDフィルターを何枚も持ち運ばなくて済む様になる感じですね。ND機能を使いたくない場合はレバーひとつで退けられる、親切な設計になってます。

ちょっとした問題点ですが、EFマウントでマニュアル操作のみなので、キヤノンレンズは露出を変えるのに別途キヤノンカメラを用意しなければなりません。また、レンズとセンサーの間に光学的な物が一枚入るので、フランジバックが変わってしまいます。焦点を変えるとピントの位置がずれるので、ズームを使った表現はできなくなります。無限遠は出るそうなので、焦点を固定しての撮影では問題ないはずです。

作っているのはHolyMantaと言うスウェーデンのグループで、発明は普段バイオテクノロジー関係でエンジニアリングをされているThomas Lärängさんと言う方。ビデオ撮影が趣味だそうで、それが高じて今回このアダプターを作るに至ったそうです。

現在は出資を募っている状態で、売り出されれば$280ドルほどの値段になるようです。品質がどんな物なのかは今の所分からないですが、テスト映像を見た感じでは悪くなさそうですね。発売がとても楽しみです。(追記 $315で発売開始されたようです)

 

面白い携帯クレーン

更新が途絶えて申し訳ありませんでした。生きております。

さて、映像表現の一つにある楽しい動きで、クレーン(ジブ)ショットと言うものがあります。カメラを大きく上下させる事で臨場感を引き立てたてる事が出来ます。高級感が出るので、ドリーと共に多用されている技法ですね。
しかしレンタルするにもでかく、重くと言った感じでなかなか手が出ないのでは無いでしょうか?

てことで最近ちょっと流行りだしている(?)面白いジブを見つけました。その名も「トラベルジブ」。

Nice Industriesさんが作っていて、その特徴はなんと言っても三脚にヒントを得たと思われる、伸縮式のアームです。収納時は2フィート(60センチ)とかなり小さくなり、完全に伸ばした状態だと6フィート(180センチ)になります。軽いので持ち運びも楽で、ひとりで撮影しなきゃいけない場合など特に重宝しそうです。あんまり重いカメラは載せられないようですが、DSLRサイズであれば問題ないようです。とりあえずお値段が500ドルと少々高いのですが、買う価値はあるんじゃないでしょうか?Light Craft Workshopさんの物や、eBayでも同様の品が安く出回ってるみたいなので、それを買うのもありかもしれませんね。

新春モアレ比較

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。今年こそはもうちょっと記事を増やせるよう頑張りますので、よろしくお願いします。

先日ニコン派の友人達が、最新機種を抱えてやって来ました。新しいのにモアレがひどいと評判のD800とD600。このブログで何度か叩いてみたものの、恥ずかしながら実際にどれほどひどいのかは知らなかったもので、これはもう一番シビアなモアレがでるであろう被写体を撮影するテストを、自分の7Dも含めてやって見ることにしました。

結果がこちら>

もう、半泣きです。7Dがまさかここまで酷いことになるとは。。

逆にD800が意外とモアレ対策をやっていたことに感心する結果となりました。本当にきめ細かいパターンを避ければ、意外と心配せずに撮影できるのではないでしょうか?D600のモアレも、7Dに比べて随分と良くなっています。ただ、例はないのですがやっぱり高感度で撮影した時のノイズの乗りは、7Dよりはマシなものの5D Mark IIIのそれには遠く及ばずと言った感じです。残念!